激闘!ヴィッツレース 富士!
2018.12.26
今年ももうすぐ終わる。
今年1年はまさしく高低差のある1年だった。
トラブルで大きく順位を下げた事もあったが、
念願の表彰台に初めて上がった年でもある。
悔しい思いもしたがそれを引いても余りある歓びも感じれた年だった。
そんな悲喜交々の1年。今年もやってきた最後の締めくくり。
結果的に平成最後となった今年の集大成。
VITZ RACE グランドファイナル
富士スピードウェイ

予選ではコンマ1秒の差でピンクが脱落・・・
やはりシーズン中抜けてしまった穴は埋まらなかったか・・
でも立派に約束は果たし最高資格をひっさげて帰ってきた。
それだけでも拍手を送りたい。今後に期待だ。
エースが駆るレッドは5位、ブルーは6位という結果。
1年前、2年前なら狂喜乱舞するほどのポジションだ。
それが普通と思えるほど今のレベルは高くなっている。
エースはもちろんルーキーの成長も目覚ましい。

今回も全てわが社のエンジニアが段取りをしてくれている。
タイヤ1つ完全に整備され窓1つ曇りがない。
当たり前のようにマシンは佇んでいるがそこに到達するまで
様々な紆余曲折がある。
来年にはエンジニアを主役とした物語を書こうと思う。
いや、書けるくらいにドラマがあるという事だと理解してほしい。

様々な想いを載せて運命のスタートだ。
今回はルーキーが駆るブルー視点でのレポートとした。
ブルーは勢い余るレッドとは少し違う。でも理想のスタートだ。
前を走るマシンが自分の理想のラインに載せるために
右往左往するその中に於いても沈着冷静に
第一コーナーへと侵入し、外側からの進入になったにも
関わらず1台をパスして順位を上げる。

視界にレッドが飛び込んでくる。
レッドとブルーが前後で連なって走るその更に前で
激しい順位争いが繰り広げられる。
1ミリでも先に・・・の精神が車を前に押し進め、
砂埃と共に車が歪む。1台がスピンしたと同時に順位も
上がり順調だ。

1週目でバトルがありレッド4位、ブルーが6位に浮上
間にいる5位がとてもアグレッシブにレッドにプレッシャーを
かけ始める。
その刹那にレッドの動きに集中している5位の隙間を
狙ってブルーが鼻先をねじ込んだ!


焦った5位はコーナーにも関わらずフルスロットルで突進
レッドのリアに追突する・・・。
ストールしてしまいスピンで逃げる事も出来ず、かといって
アクセルを開いて体制を立て直すとしても後続の迷惑になる
という四面楚歌に陥った。
時間にするとほんの数秒の出来事だ。
レースはコンマ数秒の差が大きな差になるという言葉を
否が応でも体感した瞬間だった。

相手の鼻先で完全に横に向けられたレッドは何もすることが
出来ない。ただただ後続の車が事故しないよう祈るしかない。
「よけてくれ・・・よけてくれ・・・・」
今迄築いてきたノウハウも知識も役には立たない。
第4戦以降今回も予選から調子を上げていただけにエースの
マインドダメージも計り知れない。
フロントに流れていく後続車を忸怩たる思いで見送る。
不幸中の幸いか接触はなく一番後方からの再スタートが切れた。
しかし再スタートが切れたとしても一番後方・・・・・
もう上位に食い入れる可能性はゼロに等しい。
レッドは社内でも憧れられるほどのカリスマ性のある
名実ともにエースドライバーだ。そのエースが未曾有の
危機にさらされている。
その危機に熱い想いを爆発させる男がいた。
エースに憧れてドライバー志願してきたブルーだ。


さっきのクラッシュの弾みで若干のコースアウトを
力技でリカバリーししかも抜き返し5位に浮上!
コースアウトでそのまま時間が止まり少し流した後
今迄の彼とは思えない猛追を見せ始める。
コーナーギリギリまで車速を保ちつつタイヤをねじるように
コーナーを駆け抜けていく。
ドリフトに近い状態でコーナーを抜けてまさしく「最短距離」を駆け抜けようとしたが仇となり2台に抜かれるが、
「こいつらには絶対に負けん!」そんな気迫がひしひし
伝わってくる。

普段冷静沈着、いつの間にか後ろにいる常に計算が出来る精密機械。
その彼がエースの危機を救うために。ネッツ神戸のレースを
支えるために、マインドモードをMAXにした。
あっという間に前の2台に鼻先まで近づき1台と並んだ。

そこでホームストレートに入る。
メータに注目してほしい。お互いアクセルMAXでフルスロットルだ。
激しく上がっていくメータをよそに景色だけが早く流れて
車は止まって見える錯覚に陥る。
車に性能差はないのだから当然なのだが不思議な感覚だ。
少し・・・ほんの少し前に出た瞬間ブルーは激しく
頭を揺らして喜びを表現する。
がそれも束の間、相手も追い上げて横一線のまま第一コーナーへ
差し掛かる。でも流石冷静だ。ストレート前から計算し
イン側を取ってコーナーへ飛び込もうと意気込んだのだ。
しかし上位ともなると猛者ばかりだ。その車ばかりか
その隙をついて2台も前に躍り出る。
続くコーナーは殆どブロックされた形になり大きな壁に
悩むことになる。
手を出せば届きそうな殆どくっついている距離での鬩ぎ合いが続く。

最後は順位を1つ上げ、ブルーは7位でフィニッシュした。
半狂乱で喜びを表現していい順位だ。十二分に凄い順位だ。
今回はブルーが7位か・・・やっぱ凄いなあいつは!

そう思った刹那、風のように「ヒュン」とホームストレートを
駆け抜ける車がいた。レッドだ!

競った時のフルスロットルの時に轟かせるあのエキゾースト音。
他の車を一気に抜き去る勝負強さ溢れる走り。
皆さんはアクセルを踏んで返ってくるエンジンの咆哮に
心を奪われた時があるだろうか。
そのサウンドが運転意識を刺激してドライビングプレジャーを
高揚させるあの感覚。更にアクセルを開けたくなるあの気持ち。
レッドは今そんな状態なのだ。

もう上位に食い込むのは難しい。なのに何故?
会社の看板を背負っているという責任感か。それとも意地か。
いや違う。「諦めない心」を観戦者を含むメンバー全員に
エースとして身を挺して見せているのだ。

思えばこのレース活動は彼から始まった。
折角のその芽を潰したくない。だから・・・・!
順位だけではない熱い想いを魅せてやる!
少しづつ順位を上げていくその姿に観戦者は号泣だ。

実際のデータは違うのだろう。車両も他の出場者と
全く同じだし重さも型式も同じ。でも音もスピードも
そして放つオーラも自分たちには違って見えた。
最後まで諦めることなく果敢に攻め続け、38位でフィニッシュ。
全出走者は53台。あの短い時間で15位も順位を上げた事になる。
今回はグランドファイナル。
年間の結果に対しての表彰式の日でもある。
レッドとブルーは関西シリーズ4位・5位で表彰を受けた。
ドライバーだけが日の目を見ているように見えるが
スタッフは皆理解している。

レースを強力に底から支え続けたエンジニア。
社員とお客様を繋ぐために奔走した女性チーム。
強力なリーダーシップで牽引したGRスタッフ。
店舗での広報活動で尽力して切れた店舗スタッフ。
それら全てを見守ってくれた上層部。
そして・・・キッズエンジニア参加などで
レースも応援してくれたキッズの皆さん。
イベントに参加してくれたお客様。
綿密に絡み合って協力しての結果なのだ。
どれが欠けてもこの結果には結びつかない。
この賞は関わってくれた全員へ贈られる賞なのだ。
******************************
1年間レポートにお付き合い頂きありがとうございました。
書いている私はレース出場した訳ではないですしメカ的にも
ド素人です。お読みになって違うだろと思う事も多々あったかと
思います。この場を借りてお詫び申し上げると共にそれでも
お付き合いいただけたことに心より感謝申し上げます。
ネッツトヨタ神戸はこれからも、レースを通じて当社に
関わって頂ける全ての方が人と車とネッツ神戸を繋いで一つに
なれるよう活動していきます。
次年度も様々なドラマを創って参ります!
楽しみにしていてください!
今年1年はまさしく高低差のある1年だった。
トラブルで大きく順位を下げた事もあったが、
念願の表彰台に初めて上がった年でもある。
悔しい思いもしたがそれを引いても余りある歓びも感じれた年だった。
そんな悲喜交々の1年。今年もやってきた最後の締めくくり。
結果的に平成最後となった今年の集大成。

VITZ RACE グランドファイナル
富士スピードウェイ

予選ではコンマ1秒の差でピンクが脱落・・・
やはりシーズン中抜けてしまった穴は埋まらなかったか・・
でも立派に約束は果たし最高資格をひっさげて帰ってきた。
それだけでも拍手を送りたい。今後に期待だ。
エースが駆るレッドは5位、ブルーは6位という結果。
1年前、2年前なら狂喜乱舞するほどのポジションだ。
それが普通と思えるほど今のレベルは高くなっている。
エースはもちろんルーキーの成長も目覚ましい。

今回も全てわが社のエンジニアが段取りをしてくれている。
タイヤ1つ完全に整備され窓1つ曇りがない。
当たり前のようにマシンは佇んでいるがそこに到達するまで
様々な紆余曲折がある。
来年にはエンジニアを主役とした物語を書こうと思う。
いや、書けるくらいにドラマがあるという事だと理解してほしい。

様々な想いを載せて運命のスタートだ。
今回はルーキーが駆るブルー視点でのレポートとした。
ブルーは勢い余るレッドとは少し違う。でも理想のスタートだ。
前を走るマシンが自分の理想のラインに載せるために
右往左往するその中に於いても沈着冷静に
第一コーナーへと侵入し、外側からの進入になったにも
関わらず1台をパスして順位を上げる。

視界にレッドが飛び込んでくる。
レッドとブルーが前後で連なって走るその更に前で
激しい順位争いが繰り広げられる。
1ミリでも先に・・・の精神が車を前に押し進め、
砂埃と共に車が歪む。1台がスピンしたと同時に順位も
上がり順調だ。

1週目でバトルがありレッド4位、ブルーが6位に浮上
間にいる5位がとてもアグレッシブにレッドにプレッシャーを
かけ始める。
その刹那にレッドの動きに集中している5位の隙間を
狙ってブルーが鼻先をねじ込んだ!


焦った5位はコーナーにも関わらずフルスロットルで突進
レッドのリアに追突する・・・。
ストールしてしまいスピンで逃げる事も出来ず、かといって
アクセルを開いて体制を立て直すとしても後続の迷惑になる
という四面楚歌に陥った。
時間にするとほんの数秒の出来事だ。
レースはコンマ数秒の差が大きな差になるという言葉を
否が応でも体感した瞬間だった。

相手の鼻先で完全に横に向けられたレッドは何もすることが
出来ない。ただただ後続の車が事故しないよう祈るしかない。
「よけてくれ・・・よけてくれ・・・・」
今迄築いてきたノウハウも知識も役には立たない。
第4戦以降今回も予選から調子を上げていただけにエースの
マインドダメージも計り知れない。
フロントに流れていく後続車を忸怩たる思いで見送る。
不幸中の幸いか接触はなく一番後方からの再スタートが切れた。
しかし再スタートが切れたとしても一番後方・・・・・
もう上位に食い入れる可能性はゼロに等しい。
レッドは社内でも憧れられるほどのカリスマ性のある
名実ともにエースドライバーだ。そのエースが未曾有の
危機にさらされている。
その危機に熱い想いを爆発させる男がいた。
エースに憧れてドライバー志願してきたブルーだ。


さっきのクラッシュの弾みで若干のコースアウトを
力技でリカバリーししかも抜き返し5位に浮上!
コースアウトでそのまま時間が止まり少し流した後
今迄の彼とは思えない猛追を見せ始める。
コーナーギリギリまで車速を保ちつつタイヤをねじるように
コーナーを駆け抜けていく。
ドリフトに近い状態でコーナーを抜けてまさしく「最短距離」を駆け抜けようとしたが仇となり2台に抜かれるが、
「こいつらには絶対に負けん!」そんな気迫がひしひし
伝わってくる。

普段冷静沈着、いつの間にか後ろにいる常に計算が出来る精密機械。
その彼がエースの危機を救うために。ネッツ神戸のレースを
支えるために、マインドモードをMAXにした。
あっという間に前の2台に鼻先まで近づき1台と並んだ。

そこでホームストレートに入る。
メータに注目してほしい。お互いアクセルMAXでフルスロットルだ。
激しく上がっていくメータをよそに景色だけが早く流れて
車は止まって見える錯覚に陥る。
車に性能差はないのだから当然なのだが不思議な感覚だ。
少し・・・ほんの少し前に出た瞬間ブルーは激しく
頭を揺らして喜びを表現する。
がそれも束の間、相手も追い上げて横一線のまま第一コーナーへ
差し掛かる。でも流石冷静だ。ストレート前から計算し
イン側を取ってコーナーへ飛び込もうと意気込んだのだ。
しかし上位ともなると猛者ばかりだ。その車ばかりか
その隙をついて2台も前に躍り出る。
続くコーナーは殆どブロックされた形になり大きな壁に
悩むことになる。
手を出せば届きそうな殆どくっついている距離での鬩ぎ合いが続く。

最後は順位を1つ上げ、ブルーは7位でフィニッシュした。
半狂乱で喜びを表現していい順位だ。十二分に凄い順位だ。
今回はブルーが7位か・・・やっぱ凄いなあいつは!


そう思った刹那、風のように「ヒュン」とホームストレートを
駆け抜ける車がいた。レッドだ!

競った時のフルスロットルの時に轟かせるあのエキゾースト音。
他の車を一気に抜き去る勝負強さ溢れる走り。
皆さんはアクセルを踏んで返ってくるエンジンの咆哮に
心を奪われた時があるだろうか。
そのサウンドが運転意識を刺激してドライビングプレジャーを
高揚させるあの感覚。更にアクセルを開けたくなるあの気持ち。
レッドは今そんな状態なのだ。

もう上位に食い込むのは難しい。なのに何故?
会社の看板を背負っているという責任感か。それとも意地か。
いや違う。「諦めない心」を観戦者を含むメンバー全員に
エースとして身を挺して見せているのだ。

思えばこのレース活動は彼から始まった。
折角のその芽を潰したくない。だから・・・・!
順位だけではない熱い想いを魅せてやる!
少しづつ順位を上げていくその姿に観戦者は号泣だ。

実際のデータは違うのだろう。車両も他の出場者と
全く同じだし重さも型式も同じ。でも音もスピードも
そして放つオーラも自分たちには違って見えた。
最後まで諦めることなく果敢に攻め続け、38位でフィニッシュ。
全出走者は53台。あの短い時間で15位も順位を上げた事になる。

今回はグランドファイナル。
年間の結果に対しての表彰式の日でもある。
レッドとブルーは関西シリーズ4位・5位で表彰を受けた。
ドライバーだけが日の目を見ているように見えるが
スタッフは皆理解している。

レースを強力に底から支え続けたエンジニア。
社員とお客様を繋ぐために奔走した女性チーム。
強力なリーダーシップで牽引したGRスタッフ。
店舗での広報活動で尽力して切れた店舗スタッフ。
それら全てを見守ってくれた上層部。
そして・・・キッズエンジニア参加などで
レースも応援してくれたキッズの皆さん。
イベントに参加してくれたお客様。
綿密に絡み合って協力しての結果なのだ。
どれが欠けてもこの結果には結びつかない。
この賞は関わってくれた全員へ贈られる賞なのだ。
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1年間レポートにお付き合い頂きありがとうございました。
書いている私はレース出場した訳ではないですしメカ的にも
ド素人です。お読みになって違うだろと思う事も多々あったかと
思います。この場を借りてお詫び申し上げると共にそれでも
お付き合いいただけたことに心より感謝申し上げます。
ネッツトヨタ神戸はこれからも、レースを通じて当社に
関わって頂ける全ての方が人と車とネッツ神戸を繋いで一つに
なれるよう活動していきます。

次年度も様々なドラマを創って参ります!
楽しみにしていてください!